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題 名『生命の歴史』誕生の論理学(1)

著者名
浅野 昌充
ISBN
9784874741740
出版年月日
2016年5月26日
出版社名
現代社
価格
1,900円+税
投稿日
キーワード
自然科学・生物学
背景
著者は、自然分野の論理構造を究明し、それを学的論理として確立すべく四半世紀以上の研鑽を重ね、生物学の本質論を構成する『生命史観』を措定するに至った。 その内容とは身体と頭脳活動との統一体として社会関係の中で相互に作りあっていく人間を、分断せずに総体として丸のまま接する看護分野の人たちに役立つと考え、雑誌『総合看護』にて連載した。 これに対し、看護界に限らず広い分野から多くの反響があり、これに応えるべく学術誌『学城』にて連載した論文を改稿し、まとめたのが本書である。
概要

本書では生命の歴史に直接関わるダーウィン、ヘッケル、オパーリンの学説を取り上げ、それぞれの構成と誤謬を論じている。
具体的には、ダーウィンが最後まで悩みぬいた「ミッシング・リンク」、ヘッケルが「固体発生は系統発生を繰り返す」と誤解した発生現象と生物進化の構造、生命体の人工的分解過程の単なる逆でしかない合成化学反応を生命体の誕生過程と空想したオパーリンの「化学進化」、それぞれの事象の真の実相を読み解いていく。

これは、自然科学における本当の意味での学問的理論書である。

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編集部より
地球上に生命が誕生した黎明からの歴史を、緻密な論法により解き明かしていく、みごとな書物です。本書を読めば、長い間信じてきた常識を見つめなおすきっかけになるかもしれません。
著者
浅野 昌充